2007年07月25日
デイゴ【台風予知の木】


沖縄県花です。その年の台風襲来頻度の目安にもなる、県民にとって馴染み深い木です。







漢字名から見て、1700年代の後半までには導入されたと考えられる。


波照間小学校など

見た感じ、幹がハスノハギリにやや似ているかな トゲがあって白っぽいのはトックリキワタも同様です。

1967年2月7日、沖縄県の花に指定されています。世界で2番目に比重が低い木(0.21)です。ちなみに最も低いのはバルサ材(0.15)。本土のキリは(0.35)。栽培されたものが逸出して野生化し、分布の北限になっています。
葉は3出複葉。根に窒素を取り込み木を大きくする根粒菌を共生し、空気中に80%含まれる窒素を栄養にできるので、痩せた土地でも成長します。枝に鋭いトゲがあります。乾燥地を好むので干ばつや降雨の少ない年ほどよく花が咲きます。世界に137種、沖縄には8種(1974)あります。本土では全く見ることができません。
八重山では2月、本島では4ー5月、葉が展開する前に総状花序を放射状に伸ばして赤橙色の花を開きます。実は線形、黒褐色に熟し、海流に乗って漂流し散布します。

☆生活材
緑化樹、防風・防潮林として利用されてきました。沖縄の樹木の中では最も材質が柔らかくて軽く、まがりもひねりもしないので、琉球漆器に最良の材として用いられます。昔は若狭町下駄や祭祀用のまないたや臼などの工作、葬送の棺箱(竹クギを打つ)などに使われました。軽くて乾燥に強くひび割れしにくいので、彫刻類等にも。宮古や八重山では棺桶の材料。キクラゲ栽培の原木にも。茎や葉は緑肥に使われました。
☆食と薬
若芽は食用に、葉や茎は薬用としては発熱、神経痛に。
☆祭
琉球列島の獅子頭は、圧倒的にデイゴが使われています。泊のハーリー舟の龍頭、龍尾もデイゴ製。面にも用いられます。
☆言い伝え
葉がよく茂る年は大風が吹くといわれます。宮古島ではデイゴの花が咲く年は飢饉といわれ、逆に台湾では「花咲かざれば凶」とされたようです。

波照間では、実がよく稔る年は小豆類が豊作になるといわれ、多く栽培しました。カマ、フィラの柄や、獅子頭にもしたとのこと。

・でいごの花(知名定繁)
「でぃぐぬ花でんし 節待ちょてぃ咲ちゅる 我身も節待ちょてぃ 咲ちゅる嬉りさ / 落ちて枯れるとも 色や紅ぬ 二人やでぃぐぬ花」
・島唄(The boom)
・でいごの木の下で(波照間良美)
・でいご(jimama)
・アン小育ち
・沖縄育ち
・でいごの花
・娘ジントヨー
・与那国小唄
・桃里節(八重山古典民謡歌詞集での解釈)
・とうがにあやぐ
・島情け
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│島の樹花