クロヨナ【藤のような花が咲く、大きなマメの木】
樹木の3回目。今度は宿を出て左手に少し歩いたところにあるクロヨナです。
照島荘近くのもの。藤状の花。2006年8月
同。空港方向を見て。
ニシハマ後方林のもの。2007年3月。
原産地
科 マメ科
日本での自生分布 屋久島以南
漢字表記
沖縄本島方言名 ウカバ
波照間方言名 フガマ、ブガマ
沖縄への導入
観察スポット 照島荘を出て左手すぐの十字路、海岸など
開花時期 3ー4、8ー10月ごろ
似ていて間違う木
葉がボダイジュの系統やデイゴと似ています。デイゴの小葉は3枚で落葉するので区別がつきます。
クロヨナの見方
ハスノハギリ同様、砂浜の後方で海岸林を構成する常緑高木。島の中央部でも見られる。高さは20メートルになるものも。葉は奇数羽状複葉で多少の光沢があり、卵形もしくは卵状長楕円形で先が尖ります。樹皮や葉に傷をいれると独特の臭気があります。
花は淡紅紫色または白色で、1・5センチの小花を房状につけます。一見、藤の花のようにも見えます。旧盆ムシャーマのナカヌピン、夕方に東組の道ジュネーが花の下を通ります。
11月ごろに木質で扁平長楕円形の豆状の種子をつけます。この豆は開かず、海流によって散布されて漂着地で萌芽します。
波照間の暮らしとのつながり
マメ科なので、根の共生する根粒菌が空中の窒素を固定する働きがあるため、沖縄では緑肥として利用されてきました。照島荘の近くのクロヨナの足本にも島の野菜たちが育っています。観察してみましょう。
島のばあちゃん達には「クロヨナ」といっても通じず、「ブガマ」といったらわかります。
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